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「エンバース」と「世にも奇妙な物語」

今朝、NHKで長塚京三さんのインタビュー番組をやっていました。
大河ドラマ「篤姫」では、ステキな父上役が好評でしたね。
現在は、上演間近の「エンバース」にかかりきりのようです。
番組では、共演者の樫山文枝さんや益岡徹さんとの舞台稽古の模様を流すにとどまらず、
さらには舞台の一部を長塚さん本人がスタジオでナマで演じるなど、
とても充実した内容でした。
その中で、
この「エンバース」というお芝居に、長塚さん自身が2年前ロンドンで見て
「こういうお芝居がやりたかったんだ!」と虜になったこと、
すぐに本を買って、日本語に訳し始め、
今回のお芝居はその翻訳がベースになっていること、
などなど、
興味深い話がたくさん聞けました。
翻訳をするときに、
「文字から翻訳」したのではなく、
自分が観た芝居の感触を思い出しながら、
あのセリフ、自分ならこんなふうにいいたい、という気持ちで訳した、というくだりが
とても理解できました。
英国ロイヤルバレエの「ジゼル」を見たとき、
コトバのないバレエなのに、私にはセリフが聞こえてきたことがあった。
それも、日本語で。
つまり、そういうことですよね。
「上質の芝居というものは、たとえ言語が違っていても、
 そのすべてがわからなかったとしても
 いいものはいいと伝わってくるものなのです」と長塚さん。
その通りだと思う。
人間と人間が交わすやりとりには、コトバだけでなく感情の行き来があるから。
その一方で、彼は「コトバ」にもこだわっている。
最近は何でもわかりやすくする傾向があるけれど、
あえて難しい言葉(ひらがなコトバではなく、漢字のコトバ)を使うことも必要、
と考えているとのこと。
「演劇をする者と観客の間には一定のレベルが存在する」というのです。
あえて矜持を高く、格調高い言葉を選びながらも、
コトバの響きにこめる感情を大切に、
「音にした時、声に出した時」のコトバを練りに練った台本は、
非常にリズム感のあるものになっている、と演出家も絶賛。
私も、その一部をテレビで観て引き込まれ、
どうしても行きたくなって、即、チケット購入しました。
役者もすごい。
長岡さん、樫山さん、益岡さん。実力者3人のみで行なわれる密度の濃い劇です。
3人の静かな、しかし地雷がいくつも埋められているところをそっと踏みしめるような、会話。
そのただならぬ空気感は、テレビを通してさえ伝わってきました。
5月15日より、東京・六本木の俳優座にて。
見に行くのが、今から楽しみです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
話題まったく変わりますが、
今夜9時から、
フジテレビ系列で「世にも奇妙な物語」の昔の傑作集をやります。
SMAPのメンバーが主役のもので、
どれも名作。
キムタクの「Black Room」、ナギの「13番目の客」、中居くんの「オトナ受験」、
慎吾くんの「エキストラ」、吾郎ちゃんの「僕は旅をする」。
DVDにもなっていました。

[DVDソフト] 世にも奇妙な物語 SMAPの特別編
絶対観てソンはありません。
必見。

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