映画・演劇・本・テレビ、なんでも感動、なんでもレビュー!

  1. その他のカルチャー
  2. 15 view

「合言葉は勇気」

三谷幸喜脚本のテレビドラマ(2000)。
滝沢馬琴の「南総里見八犬伝(1)」のキャラ設定を流用しつつ、
山あいの小さな村で起きている土壌汚染問題を扱う、という奇妙キテレツな発想は、
一体どこから生まれるのでしょうか?
村の大切な池がおかしい、産廃業者が原因では?と、
主人公の香取慎吾は村を代表して東京に弁護士を探しに行きます。
あちこちで散々断られた挙句、見つけたのが役所広司。
ところが、この人、弁護士じゃなくて、弁護士を演じていた俳優だった!
・・・・・・というカンチガイから起きるドタバタです。
バグズ・ライフ」と同じ構造ですね。
間違えて連れてこられちゃったよそ者が、すったもんだの末、
問題解決に力を発揮するというストーリーです。
私が一番好きなのは、「どう裁判を乗り切るか」で、参謀役が村に呼ばれるところ。
この「参謀」が、なんと、脚本家なんです(山寺宏一)。
役所広司が役者とわかっても何とかしようとしている慎吾くんも、
金髪にアロハのヤマちゃん登場で、さすがに「えー??」ってのけぞるんですが、
「ボクは裁判モノのドラマを100本は書いた。たくさんの事件を取材した。
裁判のエッセンスはこの中に全部ある!」と、
ヤマちゃんは言い切ります。
そして、本当にどんどん判例を探し出し、優れた「参謀」として彼らを支えるのです。
弁護士じゃないのに、弁護士活動できるのか?
村のみんなをだまし通せるのか?
最後に「正義」は勝つのか?
三谷幸喜お得意のシチュエーションコメディ爆発。
そして最後はあったかい気持ちになる、秀作です。
但し、坂本九がナレーションをした辻村ジュザブローの人形劇(NHK)を観た人たちには、
最後に大向こうの悪役たちがちょっとヒヨッちゃうのが、許せないかも。
あくまでも、「八犬伝」は「下敷き」です。
*2006年10月6日のMixi日記をもとに書きました。
 「合言葉は勇気」のDVDが出ていますが、
  楽天ではヒットせず、amazonでは在庫切れだったのでリンクしませんでした。
*「バグズライフ」については、明日書こうと思います。

その他のカルチャーの最近記事

  1. 「知らない人」を入れることになったキアリス

  2. 朝ドラ「べっぴんさん」見てますか?

  3. 「乙女のポリシー」@美少女戦隊セーラームン

  4. 「あさが来た」と「エースをねらえ!」

  5. 朝ドラ「あさがきた」がスカーレット・オハラな件

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。


Warning: Undefined variable $user_ID in /home/nakanomari/gamzatti.com/public_html/wp-content/themes/zero_tcd055/comments.php on line 145

PAGE TOP