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「オールスター・バレエ・ガラ」Bプロ@東京文化会館

知人が行かれなくなったということで、
良席を譲っていただきました。
フェリ、アナニアシヴィリ、ロパートキナ、ザハーロワ、マーフィー…。
次から次へと繰り広げられる凝縮された演技にノックアウトです。
プリマの存在感の大きさを思い知らされました。
フェリはなんといってもその表現力ですね。
特に「ル・パルク」ではモノトーンな動きの中にも表情の豊かさに感服しました。
でもはっきり言って、
このガラはニーナ姐さん祭りでしたよ。
音をたっぷり使って踊る「白鳥の湖」のパ・ド・ドゥの濃厚なこと!
姐さんここにあり。
オデットじゃなくて、姐さんここにあり。いいんです! 
それが姐さんだから! 大満足です。
二部では「レクリ」を楽しそうに。民族の誇りを高らかに謳いあげる姐さんの姿勢が好き。
ロパートキナは急遽演目を変えた「Fragments of one’s biography」が見事でした。
生オケでなく音源を使っての、南米の音楽にのせて、完璧な踊りを見せた。
かかと、トゥ、かかと、トゥと重力を感じさせずに交互に踏み分ける足元から目が離せないですよ。
一緒に踊ったアンドレイ・エルマコフも踊りに音楽性と清廉な色気があって私は好みでした。
ザハーロワのジゼルは少し硬かったか。
私の行った日は、いいところでくしゃみや咳払いが続いて緊張がそがれました。
二部の「ディスタント・クライズ」のほうが良さが出ていた気がします。
ジリアン・マーフィーとマチアス・エイマンのカップルの明るく楽しい雰囲気が
祝祭性を増してくれた!
とくにマーフィー!
軽やかにして華やか。
「リーズの結婚」は、前半トリにふさわしい出来で、本当に素晴らしかったです。
それに比べて大トリの「眠りの森の美女」は、
最初のアダージオが三倍速かっていうスピードで、面食らう。
振付が「プティパ・ラトマンスキー」で通常とちょっと違うだけでなく、
カッサンドラ・トレナリーが他の女性陣に比べ、失礼ながらやや見劣り。
前半の「白鳥」でニーナ姐さんのサポートに終始したゴメスはここぞとばかりのソロだけど、
自分の持ちネタ全開で、まあ、王子様っていうよりゴメス様でした。
ニーナ姐さんと同じく「いいんです!」って言ってあげたいけど、
「眠りの森の美女」の結婚式の雰囲気って、あまり出ていなかったように思います。
フェリファンのおじさまたちが、たくさんいらしてて、
「フェリ!」コールが続いたし、前から5番目とか前の方でも
オペラグラスでガン見だったりとか、
やっぱり生ける伝説に近い。
私自身、まさか生きてるうちに、生フェリを間近で見られるチャンスに恵まれるとは、
思ってもみなかった。
ルジマートフを観たときも思ったけれど、
あのころのプリンシパルたちって、その人にしか醸し出せない魅力がある。
本当に偉大です。

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