今朝はちょっと急いでいるので、
今は簡単な感想しか書けないのですが、
とにかく素晴らしい舞台なので、
迷っている人は絶対行ったほうがいいです。
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平幹二朗と麻実れいが織り成す、
老獪なイギリス王と王妃の丁々発止の挑戦的な会話が
虚実ないまぜで、
どこまでがウソだどれが本音かまったくわからない。
すべてが陰謀のための「演技」かもしれないし、
大体、
「好きだ」と言ったそばから「キライだ」は当たり前、
憎たらしいのか死ぬほど愛しているのか、
離れられない腐れ縁を断ち切りたいのか結び合わせたいのか、
見ているほうも演じているほうも
会話と表情のラビリンスでぐるぐる回る3時間、なのである。
老夫婦だけではない。
そのラビリンスの中に、
次の王権を狙う三人の王子(三浦浩一、廣田高志、小林十市)と
フランス王(城全能成)も入ってくる。
イギリス王の歳若き愛人にしてフランス王の妹、
その上これから王子の誰かに嫁がされるかも、という
アレー姫(高橋礼恵)までからんで、
ひとつの家族の中で、
それぞれが生死を賭けて運命と闘い、あがき続ける。
そこに見え隠れする「愛の渇き」……。
力のある役者でなければ務まらない舞台である。
平・麻実以外のキャストも素晴らしい。
声がよく通り、感情のぶれや去来がよく伝わる。
とくに小林は、
バレエダンサー出身とは思えない声の通りで、
ちっとも見劣りしなかったのがうれしい。
鍛えられたチームである。
これから半年間で全国56ヵ所をまわる。
お近くでやる方、お見逃しのないように。
東京でもめったに見られない、秀作である。
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「冬のライオン」
東京公演は、新大久保のグローブ座で1/24(日)まで。
1階の最後列でしたが、こぢんまりした劇場ですし、
馬蹄形のつくりが非常によくできていて、
大変見やすかったです。
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