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「森ウルフ 零零から愛を植える」@シネマナビ356

ガレキを緑の防波堤にできる男
監督:島田角栄
配給:PUNK FILM
ストーリー●宮脇昭は84歳のカリスマ植物生態学者だ。
家庭を顧みず植樹と研究に突っ走り、時に変人扱いされるが
「シイ、タブ、カシ、ミズナラなど日本の真の郷土種を使えば森は勝手に育つ」
「何が郷土種かは鎮守の杜を調査すればわかる」ことを
国内外1700ヵ所以上、約4000万本の植林活動で証明。
今や国土交通省など官公庁や一流企業も、道路、公園、工場周囲の植樹指導を
彼に依頼する。
鋭い眼光で「まじぇる、まじぇる、多様性が命」
「毒以外、分解できる地球資源は焼かない、捨てない」などとまくしたてる宮脇の、
愛と信念と人間的魅力に迫るドキュメンタリー。

勝手に育つ「郷土種」は、すでに国土の0.06%にしか分布していないという現実。
驚くことに、マツやスギも芝生などと同様、維持管理に手がかかる外来種に含まれるらしい。
なるほど今回の震災と津波で、松林は根こそぎ倒れた。
「残った一本松」の生命力が象徴的に語られる一方、
彼が多賀城市で8年前に植樹した苗が「緑の壁」となり、
震災後も超然と立ち続けていることを知る人は少ない。
「震災ガレキに土を混ぜてマウンドを造成、
その上に植樹して緑の防波堤をつくる」というプロジェクトも、
彼が語れば決して絵空事ではない。
ポット苗を植えてたった3年や5年で、
赤茶色の造成地が豊かな緑に変貌していく写真を何枚も見れば、
日本再生も夢ではないと、心の底から勇気が湧いてくる。

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