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惜別・土本監督

昨日の朝日新聞夕刊「惜別」のページに、
記録映画作家・土本典昭氏が載っていました。
6月24日に肺がんで亡くなったとのこと。
去年、東京映画祭の特別企画「映画が見た東京」で
土本監督の記録映画を見、ティーチ・インで本人にも会っている身としては、
非常に残念。
そういえば、少し弱っている感じはあったけど、
当時78歳という年齢を考えれば、重病のご様子はなかったし、
お声もハキハキと、よく出ていたのに・・・・・・。
同じく鋭い視点での記録映画(「阿賀に生きる」など)を作っていた佐藤真監督の若すぎる死を、
お話の中で悼んでいたのを思い出します。
土本さんといえば「水俣」と、ステレオタイプに「公害反対」と結びつけてしまう人もいるかもしれませんが、
彼の「人間を見てやろう」という、バイタリティあふれる好奇心、
誰より「枠」を嫌いながら、商業映画という「枠」の中で自分はどこまでやれるかを常に考えていた
そのど根性には
時にユーモアも混じって人間臭かったことを、ぜひ知ってもらいたいと思います。
新聞には、奥様の基子さんも一緒に写っています。
ティーチ・インの会場でも、監督のマネージャーとして、関係者の方々とお話していました。
どちらかというと、無口で単刀直入なだんな様を
奥様の社交性と無類の明るさが補っている感じでした。
私が「ブログでこのティーチインの内容を詳しく載せてもいいですか?」
と了解を得た時も、
快く承諾してくださり、「これあげるわ~」と
小さな「きみまろアメ」の缶をくださいました。
お二人にとって、監督の旅立ちは覚悟の日だったかもしれません。
1人残された奥様が、
今もあの明るさを保っていらっしゃればいいなと
今はそれを祈ります。
土本監督関連の記事は、以下のとおりです。
「日本発見シリーズ・東京都」スタッフを迎えてのトーク(1)→200710月27日
「日本発見シリーズ・東京都」スタッフを迎えてのトーク(2)→200710月28日
「日本発見シリーズ・東京都」スタッフを迎えてのトーク(3)→200710月29日
「路上」→2007年10月30日

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