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「遊びの時間は終わらない」


「あそびの時間は終わらない」
大阪梅田で実際に起きた銀行人質事件のビデオを見ながら、
綿密に襲撃計画を立てる警官・平田(本木雅弘)。
銀行内での緊迫した行員とのやりとりの後、妙な動きをした男に向かって、
モックン、ライフル一発
「バン!」
「・・・え?」
「バン!」
口でバン!というモックン、倒れない男、これって一体、何・・・???
このすべてが警察の大掛かりな「訓練」であり、
モックンも職務を遂行した警官だったとわかり、ちょっと緊張がほぐれる。
でも、ここからがドラマの本題。
「筋書きのない演習だから、犯人役は臨機応変に」という指令ををマジメにこなすモックンは、
「もういい加減にお縄になれよ」という周囲を無視、
どこまでも「犯人」として突っ走る!
銀行の外では、テレビのリポーター(萩原流行)が
「警察は犯人役をつかまえられるか」世論を煽りまくり、
警察の面目をつぶされて、一警官の行動に四苦八苦する姿を石橋蓮司が一手に引き受ける。
本当の事件だったら、殺人や暴行など、
悲惨な出来事になっているところを、
「あなたは死体です」「身柄拘束です。隅にいてください」など、
胸に「死体」とか紙張っていて、「遊び」の部分がホッとさせる。
モックンが「犯人」と「警官」を上手に演じ分けているところが見所の一つ。
それは、警官・平田の精神構造として
「マジメな警官は、いつ凶悪な犯人になってもおかしくない」ことすら暗示させる。
「マジメな犯人役・平田」は、一体どこまで行くんじゃ~!?
と、最後の最後まで目が離せない、
最高級のエンタメ・コメディです。
1991年。バブルっぽいメイクやヘアスタイルも懐かしい一作。
原作は、第2回小説新潮新人賞受賞の都井邦彦、
監督は、萩庭貞明、脚本・斉藤ひろし。
何度見ても面白いです。
2度目からは、最初の場面の見方が変わりますよ。

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