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「新機動戦記ガンダムW(ウィング)」


【DVD】新機動戦記ガンダムW DVD COLLECTION NUMBER V<最終巻>
現在、日曜の朝10:30から、BS-i(TBS系のデジタル放送)で再放送している
「新機動戦記ガンダムW(ウィング)」。
“ウィングガンダム”の通称でも呼ばれるこのシリーズは、
1995年4月から1996年3月まで、1年間放送された。全49話。
私は1話目からトリコになり、ほとんど全話、オンタイムで見たと思う。
(録画した日も数回あったが)
私はいわゆるガンダム崇拝者ではないが、
ガンダムは、日本のアニメ界にとって一つの金字塔だと思っている。
それはもちろん、初期ガンダム(映画3作にあたる)の形成する世界の素晴らしさに端を発するが、
いわゆる後発ガンダムの中で、「ガンダムW」はもっとも完成度が高いものではないかと思う。
何と言っても、「1話完結」型でない壮大なストーリーを持ちながら、
1年間ずっと視聴者をひきつけて飽きさせない堅固な作り。
深く掘り下げた人物造形と、緻密な構成、場面展開の鮮やかさ。
そして次々に出てくる「ガンダム」の美しさ。
孤独な青年ヒイロ・ユイ(唯=1)から始まり、デュオ(2)、トロワ(3)、カトル(4)、
ウーフェイ(五飛=5)、戦士になる青年たちの名前もかっこいい。
それぞれが異なる出自を抱え、自分の存在意義を問い、覚悟を決めて戦い続ける。
そして、ピースクラフト(=平和を作る)という名の家に生まれた兄と妹の運命。
誇り高いリリーナとゼクスが、希望と絶望を行ったり来たりしながら、
決して「あきらめる」ことをせずに全力で意志を貫こうとする。
私は毎回、胸を締めつけられ、そしてカタルシスに酔った。
ガンダム、というと、機械の話、オタクの話、子どもの話、とひとくくりにする人がいるけれど、
ガンダムほどオトナに見せたいアニメはない。
特に「W」は、「政治は世界を救えるか」「話し合いは、武力を超えられるか」という、
民主主義の久遠のテーマに、真正面から取り組んだ話なのである。
虐げられた民衆も、一国の運命を握る支配者も、
いずれにもある苦悩を描ききった全49話。
BSデジタル放送が視聴可能な方、ぜひ一度チャンネルを合わせてください。

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