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「華氏451」


【中古】DVD 洋画 華氏451
本を読むことが禁じられている近未来。
「本情報」(おもに密告)を得ると駆けつけて、火をつけ燃やす焚書官が、
本の素晴らしさに目覚め、自分の仕事に疑問を感じ始めるというストーリーです。
ちなみに、「華氏451」度は、本が燃える温度。
SF作家の大御所レイ・ブラッドベリ原作、フランソワ・トリュフォー監督の映画(1966)。名作です。
マイケル・ムーア監督が「華氏911」とはまったく違うお話ですが、
この話題のおかげで、最近また「451」も人の口にのぼるようになったのもたしかです。
私がこの映画を(テレビで)見たのは中学2年生のときでした。
「本を読むと、知識を得る。知識を得ると、人間は自分が偉いと感じる。他人を見下すようになる。
だから本は悪い」
映画の中で焚書官の上司がさとす焚書の理由が衝撃的で、私は当時の英語の先生に質問をしました。(ヘンな先生で、授業中にどんな質問をしてもいいことになっていた)
「こういう考え方をどう思いますか?」
すると、先生はあわてず騒がず、静かに答えた。
「本によって教養を身につけた人間は、人を見下すことの愚かさもわかります。
そんな人間にはなりません」
14歳の本好きな少女にとって、決然と言い放たれたこの言葉が、どんなに救いだったことか。
教師って、すごいよね。(すごい教師がいた、ということかな?)
公開から40年。
近未来の生活として映画に出ていた壁掛け大画面テレビ。
そのテレビが双方向になってて、アナウンサーと話したりする場面。
(文字自体がないため)スイッチや薬のビンが色別になっていたりするところ。
・・・・・・みんな今の私たちの生活の中に存在しています。薄気味悪いくらい。
でも、私はこうして文字を打っている。文字はなくなっていませんね。よかった。
原作の重厚さも味わい深いものですが、
トリュフォーのキッチュな映像と、わけのわからなさを含むミステリアスな展開は、
人を釘づけにする魅力に満ちています。
「これぞ映画!」というものに出会ってください。

華氏451度

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