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「CHANGE」

現在放送中の「CHANGE」
キムタク主演の月9ということで、とにかく視聴率を上げないといけない、らしい。
そのわりに20%割れとかで、マスコミ評的にはかなり苦戦しています。
一小学校教師が、親の「地盤」を継いで国会議員当選…まではありうるけれど、
1年生議員が、総理大臣ってありえなくない??
……というのが、おおかたの見方です。
私も、最初はそう思っていましたが、
「ありえない」なりに、「ありえる道」はきちんと考えられている、というのが
この話のからくり。
どんな「道」かというと、それは「この国の法律」。
木村拓也扮する朝倉は、
日本国の法律にのっとって総理大臣になりました。
その意味において、このドラマはSFでも近未来小説でもナンセンスでもありません。
非常にリアルなブラックユーモア、とでもいいましょうか。
私たちは、法律というと、わかりにくくてつまらなくて、
何を言っているのかわからないだけでなく、
「何も言っていない」もののように考えがちですが、
実は、
私たちの社会は、この法律で守られている。
その法律を味方につけてこそ、自由で、安心な生活が送れるのです。
それなのに、
私たちは「わからない」「つまらない」「知らない」と言い訳して、
すべてを「専門家」にまかせっきり。
何か「おかしい」と思っても、直接法律にあたることはせず、
「専門家の言うことだから、そういうもんなんだろう」とひきさがってしまいます。
朝倉総理は、
私たちと同じように、「わからない」し「知らない」から出発していますが、
何とかしてわかろうとしています。
自分の理想をカタチにするために、法律を味方にしようとしています。
つまり「永田町の論理」という「不文律」を、
「書いてある法律」でどんどん上書きをしていく、
それが、「CHANGE」という物語なのです。
このドラマの脚本は、福田靖という人が書いています。
彼は、同じキムタク主演の「HERO」にもたずさわっています。
ある大学の法学部で教えている教授は、
授業で学生に「HERO」を見せ、
久利生検事(キムタク)のセリフの中に
モンテスキューの「法の精神」が見事に凝縮されていることをひもとく、といいます。
法律というものは、生活と乖離(かいり)しているものではなく、
どんな生活にもあてはまるような書き方をしているために抽象的すぎて、
かえってわかりにくくなっている、ということなのかもしれません。
「難しいことをわかりやすく」は、ライターの鉄則ですが、
福田さんの書くドラマは、まさにこの王道。
無味乾燥な法律の一文を、一話の具体的なストーリーに仕立てているというわけです。
少し遅れて始まった「HERO」、
まだ6話ですが、話は佳境に入りつつあります。
民主主義の基本を味方に、正道を邁進する朝倉総理を、
政治の裏も表も知り尽くした神林先生が、
「永田町の論理」にプラスして「法律」までも駆使し、どう引きずり下ろそうとするのか、
あるいは、
政治を志した者たちの初心、熱い思い、人への信頼が勝つか。
究極のフィクションの中に、法律という究極のノンフィクションを入れ込んだドラマ。
最後の最後の落としどころに、注目です。

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