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「JINー仁―」

今、ほとんど唯一毎週みているテレビです。
大沢たかおが江戸の幕末にタイムスリップしてしまった医師に扮し、
自分の持てる技術の限りに人々を助けていく話です。
一回目に、
彼が「自分の力で患者を治していたとカンチガイしていたが、
実は自分じゃなくて、器具が患者を治していた」と気づく場面があります。
レントゲンがあって、CTがあってMRIがあって、
注射があって薬があって麻酔があって、電子メスがあって。
そういう中でものすごく短時間で、いい条件でだからこそ、
人はどんどん助かっていたのだ、と。
何もない時代に、薬を作り、器具を作り、
経験で病気を特定し、
そういう医者の積み重ねの上に、自分はあぐらをかいていたんだ、と。
なるほどな。
こういうのを、目からウロコっていうんだろうな。
同じようなことを、
ある落語家さんから聞かされました。
今ある落語は、ほとんどが作者不詳。
だから著作権が発生しない。
「人の作った財産を使ってメシ喰ってるんだから、
 墓参りくらいはするのが当然でしょ」
自分は生かされていると気づくと、
本当に謙虚な気持ちになります。
私はライターになってから、
「感謝」を身近に思うようになりました。
神社の前を通り過ぎるとき、ちょっと立ち止まるようになりました。
人は先が見えない状態に陥ると、
とても不安になります。
自分がとても小さい存在に感じられます。
そんなちっぽけな自分を支えてくれる人の親切が
信じられないくらいすごいと思うようになるんです。
私はずっとそういう感謝の心を、不遜にもまったく持ち合わせてなかった。
おっと話が脇にそれてしまいましたね。
「JIN」では、綾瀬はるかが好きです。
いい演技をしてます。
でもこの前、おいらん役の中谷美紀とツーショットの場面をみたら、
やっぱり中谷美紀のほうがずっといい女。
大沢たかおがどっちに傾くかって、
もう歴然でしょって感じ。
中谷さんだって、ものすごい美人ていうわけじゃないけど、
でもその人の魅力っていうのは、顔に出るね。
今まで生きてきた道のりが顔に出る。
綾瀬はるかは、まだ人生が顔を変えてない感じだった。
一人ひとりのキャラクターがよく描かれているのと、
あと子役の男の子(伊澤征樹)がとってもうまい。
そして、
ありきたりのようでいて先がまったく見えない脚本の作りに、
私は惹かれているのだと思います。
「それってあり?」っていう破綻もないわけじゃないが、
ディテールが書き込まれていると、そっちのリアリティで気持ちが満ち足りるから、
多少の「?」は気にならなくなるんだね。
次回もみよっと。

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