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「ミディアム3~霊能者アリソン・デュボア」

今日は、WOWOWでやっている、海外ドラマのご紹介。
幼い時から特別な能力が備わっていたアリソン・デュボアは、
夫と娘三人との5人暮らし。
現在その能力を生かして警察で仕事をしている。
多くの場合、彼女は夢の中で「事件」を見る。
それは、殺された人からのメッセージ。
警察は、彼女の「夢」をもとに、死体遺棄現場にたどり着いたり、
犯人を自供に追い込んだりする。
彼女が霊能者だと知っているのは、
直属の上司とごく一部の同僚、そして夫と、やはり特別な能力に目覚めた長女のみ。
・・・というと、かなりご都合主義のお話に聞こえてしまう。
私も、初めはあまり興味を持っていなかった。
毎週土曜の朝、夫の好きなこの番組を、見るともなく見ているうちに、
今度は私がはまってしまった。
妻とは異なりまったくそういう能力のない夫・ジョーが、
毎晩のように殺人現場を「夢」に見るアリソンを、
ある時は親身になって、ある時は「やってられない」というふうに突き放して、
「フツーの人」として横でサポートする姿がほほえましい。
とにかく、脚本がよくできている。
毎回、よくこんなことを考えつくなー、といったプロットだ。
最近見たものの中では、
バレンタインデーの前日に、
アリソン自身にサンドラというヒスパニック系の女性がとり憑いてしまう、という回
(「とり憑かれて」)が秀逸だった。
普通、アリソンにSOSを求めるのは「死人」なので、
アリソンの異変はきっと「死人」が関係しているだろうと推定しながら
上司や同僚は「捜索」を開始するが、
サンドラは健在だということがわかる。
事件性がないとすると、アリソンは一体どうしてこんなことに?
本当に誰かがとり憑いているのか、
それとも、アリソンが錯乱しているだけなのか?
いつもバレンタインデーを夫婦二人で過ごしているのに、
愛するアリソンが他人と化してしまったジョーは
とにかく子どもたちにはわからないように芝居をしてくれと「サンドラ」に頼む。
そして、アリソンの格好をしたサンドラがやっと自分の本当の「夫」に会うと、
その横には、なんと自分の顔をした「妻」が一緒にいたのである。
誰かが、自分になりすましている!
最終的には、愛人を美容整形して妻に仕立て上げた夫が、
交通事故を装って、既に妻であるサンドラを殺していて、
死んでしまったサンドラがアリソンにとりついていた、というオチ。
サンドラは、計画的に殺されたことを知らず、
また警察は「愛人」を妻サンドラだと思ってしまったことからの行き違いだった。
このお話、「バレンタイン・デー」がけっこう重要なキーワードとなっている。
きっと、アメリカでの放送日が、バレンタイン・デー近かったんだろう。
私は脚本家が、
「バレンタイン・デー」にちなんだストーリーを要求されたと推察。
創作には、「三題話」を作る能力が欠かせない、という。
「バレンタインデー」「霊能力」「殺人」
これで、憑依と整形と愛人すり替え殺人事件になるから、すごい。
人を楽しませるフィクションには、
こうした発想の飛躍と、
その飛躍したアイテム同士をつなげる力が必要なんだな、と
つくづく思う。
来週も、見よう。
(ただし、最近は第三者的な事件ではなく、
 デュボア家に直接関わる事件が多くなってきたのが気にかかる)

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