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平成中村座「仮名手本忠臣蔵」(1)

東京・浅草の浅草寺裏手に
「平成中村座」が小屋がけして、「仮名手本忠臣蔵」をやっています。
長いお芝居で、たくさんの見所がある忠臣蔵を何段かにわけ、
今回はその組み合わせによってAプロ、Bプロ、Cプロ、Dプロ、と
様々な部分を楽しめるようになっています。
(一日の昼と夜、つまりA+B、もしくはC+Dと続けてみると、
 ほぼ全体がわかるように組まれています。
 また、昼だけ、夜だけでも楽しめるよう、
 つながりの深い段をピックアップしたり、と構成に工夫があります) 
私が行ったのは、Aプロ。
大序、三段、四段という、物語でいうと浅野匠守が切腹し、
政府の役人に対し、大石内蔵助が赤穂城を開城するところまで。
ただし、これは「仮名手本忠臣蔵」という歌舞伎なので、
あくまで「フィクション」。
「登場する人物や関係団体は実際の人物や関係団体とは一切関係ない」よう、
名前が違ってます。
「開城」するのも、赤穂城じゃなくて、単なる塩冶判官のお館だし。
(でも、「城明け渡し」の場となってますけど)
大石内蔵助(おおいしくらのすけ)→大星由良介(おおぼしゆらのすけ)
浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)→塩冶判官(えんやはんがん)
吉良上野介(きらこうづけのすけ)→高師直(こうのもろなお)
などなど。
時代背景も、江戸時代じゃなくて、室町時代。
「太平記」の中にある
「高師直が塩冶判官の妻に横恋慕して、判官夫妻を死に追いやった」
という記述にかこつけて、
あの近松門左衛門が
赤穂の事件を「碁盤太平記」という人形浄瑠璃にした時のネーミング。
彼は、ワイドショー的ネタを芝居の本にするのを得意としていました。
「忠臣蔵」というお芝居自体は、いろいろな人が脚本を書いてできたそうです。
こうしたことは、
今回1800円で売られているパンフレットに書いてある。
各段ごとのあらすじ、見所などもとてもわかりやすくまとめてあって、
これはお得!
出演する役者さんたちのインタビューも内容が濃く、
勘三郎や仁左衛門などベテランは
「教わったとおりにやって、そのやり方を後世に残していく」ことに重きを置き、
若者たちは、憧れの登場人物を演じられる晴れがましさを、素直に喜び、
自分なりの解釈をもってその人物の人生を生きようと必死です。
特に、
今回八役、そのうち七役が初演という勘太郎は、
まるごと忠臣蔵にどっぷり、という感じです。
私が見たAプロで勘太郎が演じたのは、桃井若狭之助と早野勘平ですが、
塩冶判官とともに御馳走役となる若狭之助では、顔の表情の豊かさ、
多勢に無勢の大立ち回りをやる勘平では、キレのある殺陣で
舞台の華をかっさらっていった。
間合い、ストップモーション、見せ場、緩急のある身のこなし、
瞬時に変化する感情をとらえ、デフォルメさせる百面相、と
目を見張ること数回ではおさまらず。
彼は、一つ、山を上った感あり。
演技が大きい。
Bプロを見ていないのがなんとも惜しいが、
後半の世話もの調の段で、
どんなふうに勘平の心の葛藤を演じてみせるか、
ぜひぜひ見てみたいと思わせる成長振りでした。
書きたいことは尽きないけれど、
それはまた明日に譲ります。
今日はこれまで!
「仮名手本忠臣蔵」は、10月26日まで上演しています。

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