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11月・カンゲキのまとめ

今月は歌舞伎4、文楽2、演劇3で舞台は9本、映画2、試写2で映画は4本でした。
【歌舞伎】
永楽館歌舞伎「輝虎配膳/口上/春重四海波」@出石永楽館
通し狂言「仮名手本忠臣蔵」(第二部)@国立劇場大劇場
吉例顔見世大歌舞伎(昼の部)「四季三葉草/毛抜/祝勢揃壽連獅子/加賀鳶」@歌舞伎座
吉例顔見世大歌舞伎(夜の部)「元禄忠臣蔵/口上/盛綱陣屋/芝翫奴」@歌舞伎座
【文楽】
錦秋文楽公演(第一部)「花上野誉碑/恋娘昔八丈/日高川入相花王」@大阪国立文楽劇場
錦秋文楽公演(第二部)「増補忠臣蔵/艶容女舞衣/勧進帳」@大阪国立文楽劇場
【演劇】
演劇集団円「景清」@吉祥寺シアター
劇団俳優座「常陸坊海尊」@俳優座稽古場
「メトロポリス」@シアターコクーン
【映画】
第17回東京フィルメックス「マンダレーへの道」@有楽町朝日ホール
シネマ歌舞伎「コクーン歌舞伎・三人吉三」@柏の葉MOVIX
【試写】
「アラビアの女王」
「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」
【その他】
「空想脅威展」@六本木ヒルズビューラウンジ
今月の最優秀作品は「元禄忠臣蔵」
片岡仁左衛門は今世紀最高の豊綱卿!と、今世紀はまだ16年しか経っていませんが、ぜったいそうだと思えるくらい素晴らしかった! 
新井白石役の左團次がまた、役の性根をしっかりつかみ、富森助右衛門を演じた染五郎も、これまでとは一味違った助右衛門で秀逸。
国立劇場の歌舞伎も充実していて、特に六段目、菊五郎の勘平には恐れ入りました。
若い。若いんですよ。そして巧いんですよ。そして、型どおりやってても人間的なの。
だからMVPには仁左衛門か菊五郎か、って思うけど、人間国宝ばっかりMVPにしても芸がない。
そこで別の人を。
最優秀男優賞「景清」の橋爪功
近松門左衛門の「出世景清」を、本はほぼ忠実に、だが舞台装置や衣裳などに斬新な工夫を凝らして上演した劇団円にも拍手したい。
最優秀女優賞「メトロポリス」の松たか子に。
歌がうまい。声がいい。滑舌がいい。出てきただけで、オーラを放つ。
スターの器、主役の器である。脱帽。
文楽では昼の部、「花上野誉碑」のあまりといえばあまりの展開に度肝を抜かれ、娘が蛇と化す「日高川~」が期待通りの熱演だったにも拘わらず印象が薄くなる感あり。
夜の部の目玉は、文楽では珍しい花道つきの「勧進帳」。だが、その花道から遠い席だったこともあったか、私は「勧進帳」は歌舞伎が一番好きだなあ。次が能の「安宅」。やはりお囃子に問題があるような気がする。太棹の合奏って、世話っぽく聞こえるんだよね。松羽目物の清新さと、三味線の華やかさをうまくミックスできたのは、歌舞伎のほうだと思いました。
もっとも感銘を受けたのは「艶容女舞衣」蓑助が遣った三勝! 上演した段において、三勝は主役ではなく、セリフもほとんどないんだけれど、もう生みの親の悲痛な愛情が人形の体からほとばしる! 見てるだけで泣けてきた。すごすぎるぜ、蓑助師匠!
映画では、
シネマ歌舞伎「三人吉三」の魅力を改めて感じた。
歌舞伎が初めての人にも、舞台でご覧になった人も、満足させられる出来。
「マンダレーへの道」についてはこちらからレビューをどうぞ。

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