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TMAの1年を考える@海の日イベント

去年の今頃からTMAの4期生をずっと見てきた。
1年経って卒業生となった彼らを見ると、
この一年で大きく成長したことがよくわかる。
4期生の最初の試演会と同じ演目を選んだグループもいる。
ニール・サイモンの「裸足で散歩」(今回は前半)。
私は1年前の回は見ていないので、比べようがないのだが、
見た人の話では
「以前は皆、自分の台詞を言うのに精一杯で、
 人の演技の間は突っ立っているだけ、という感じだったのに、
 今回はしっかりと舞台の上でのやりとりができていた」とのこと。
配役は、ポールが横井達夫、コリーが岡井結花、
電話をとりつけにきた男に川島大典、宅配業者が黛一亮。
川島が1期で、それ以外は4期である。
川島は節くれだった人生が滲み出た労働階級のおじさんを好演。
演技力の懐の深さを感じさせた。
音大卒で歌には定評があるものの、演技に固さがあった横井は、
軽妙なタッチで新婚で若手の弁護士役を熱演。
卒業公演でジャベールをやってのけたあの重厚さとはまた違う味を
しっかりと出していた。
岡井は「私と仕事とどっちが大事???」的な女性の
一途さとかわいらしさを体当たりで演じていたが、
ポールに対しても、
電話を取り付けにきた男に対しても、
同じような「新婚6日目のウキウキ感」でまくしたてた結果、
コリー像に奥行きが出なかった。
コリーがなぜ、エレベーターなしでお風呂もなしでも
最上階の部屋にこだわったのか、
ポールとの結婚によってコリーが得るもの、
2人だけの家も、「◎◎夫人」も、「電話」も、
それらがコリーにとってどんなに重要なことなのか、
ポールを独占したい気持ちが強いのはなぜなのか、、
一見、単なるアツアツの新婚さんのオノロケにしか聞こえない台詞の中に、
そんなことをちょっと匂わせるトーンの違いがあったら、
コリーがもう少し立体的に見えたかもしれない。
黛はドタバタの感じをよく出して、
長い階段と格闘してきた雰囲気をよく表していたが、
抱えた荷物の重さをもう少し感じさせる演技がほしかった。
アメリカでどうかは知らないが、
日本の宅配業者は、もっと荷物を大切にする。
今年の5期生では、
「ヘアー」の「アクエリアス」でトップのソロをとった女性と、
「レッド・ザ・サンシャイン・イン」でソロをとった男性2人が
他の演目でも目立っていた。
私は、目の表情に力がある人、声のいい人、音楽を理解して踊れる人が好きだ。
でも1年後、
この中でだれがぐんぐん成長しているのか、
まだまだわからない、と思う。
去年の海の日に見つけられなかった逸材はいくらでもいるのだから。
今年もまた、タイジョースタジオ通いはやめられそうにない。
(TMA海の日イベントのレビューはこれでおしまいにします)

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