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「マクベス」@能登演劇堂

テレビで、仲代達矢についてのドキュメンタリーをやっていました。
76歳になる仲代氏の、俳優として、無名塾の主宰者としての日常が、
その地道さ、過酷さ、必死さが
ひたひたと迫ってくるような番組でした。
13年前に亡くなった妻で相棒の隆巴(りゅう・ともえ)さん(=宮崎恭子さん)への
変わらぬ愛情も伝わってきました。
彼女が亡くなったとき、彼は「二年くらいは後追い(自殺)を考えていた」そうです。
あの頃、
不可分だったはずの心身の半分を無理やりもがれて、
抜け殻のようになってしまった仲代氏の様子を、
やはりテレビの映像で見ていたので、
なるほどな、そうだったろうな、と納得してしまった。
「無名塾を続けて」というのは、隆さんの遺言の一つだけど、
自分を支えるのが精一杯で人の面倒なんかみていられない、という仲代さんに
無理やり「無名塾」という課題を押し付けたことで、
もしかしたら仲代さんは死の淵から生還できたのかもしれない。
それにしても、
すごい体力、気力だ。
現在、石川県の能登演劇堂で「マクベス」の50回ロングランを公演中。
この演劇堂は、仲代氏の設計による。
無名塾の合宿所として20年以上交流のある能登の地に建った演劇堂で、
隆氏が書いた「マクベス」の再演をやる。
マクベス夫人は無名塾が生んだ名女優・若村麻由美。
舞台奥の壁が開き、本物の馬に乗ったマクベスが、やってくる。
そして本物の「山」「森」を借景に、
これまた長年演技指導に通っている地元の高校演劇部の50人を使って
「森が動いた!」の場面を実際にやろうという壮大なプラン。
すでに公演は始まっている。
見たいけれど、能登は遠い。
いつも「見たいけれど、東京は遠い」とあきらめている
演劇好きの人たちの悔しさを痛感。
見たいなあ。

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