短感ですが、どうしても書いておきたかったので。
宮沢りえ、今、旬です。
今、この舞台の彼女を見ておかないと、一生ソンします。
舞台の上で自由自在に感情を爆発させます。
それも、美しく。
それも、妖しく。
それも、艶っぽく。
そして、よく声が通る。
彼女の存在感は劇場を満たしているので
2階の、一番奥の席からでも満足できます。
そして、木場勝己。
ソフィスティケイトされた凄みというものを、
彼は体現しています。
21世紀の演劇として、唐十郎の世界を見事に背負っています。
観客を食らいつくすように魅了したのは宮沢りえですが、
舞台を支配していたのは、木場が醸し出す人間の計り知れない奥深い恐ろしさでした。
見るべし。
ただし、大人向け。
夏休みということもあって、小学生来てましたが、
ちょっと刺激強すぎと思う。
見てもわかんないだろうし。
わかったらこわいし。
まあ、わかんなくてもこういうの見て、
その小学生が高校生くらいになったときに、
世界をアッと言わせるような舞台を作るのかな~、とも思いましたが。
蜷川さんの真骨頂は、最初と最後かな~。
出だしはなんとなく低調なんですが、それが後半利いてくるから、不思議。
ラストは、目にも見ににも鮮やか。
さすが。
「盲導犬」という作品の凄さがまずあるんですけどね。
今だから、見るべき。
「行先も知らないけれど、ただ歩き続ける」盲導犬。
「服従を、まず教えられる」盲導犬。
「主人を必死で守るために生きる」盲導犬。
生きるための自由とは?
考えさせられることの多い作品です。
人間の叫びを、宮沢りえが爆発させる。
その宮沢りえに、木場が人間のずるさ、恐ろしさでからみつく。
必見。
チケット完売の日が多いようですが、
休憩なしの1時間35分なので、立ち見でもまあ行けます。
蜷川演劇としては、短いので(笑)。
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