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「エトワール・ガラ」

パリ・オペラ座のエトワールが中心になって行われたガラ公演「エトワール・ガラ」
8月7日から10日にかけてAプロ2回、Bプロ2回が行われました。
私が観たのは、最終日のAプロです。
非常に質の高いガラ公演で、いわゆる「はずれ」なし。
当初の出演予定メンバーから、レティシア・プジョル、エルヴェ・モロー、
ジェレミー・ベランガールが怪我で降板というアクシデントを乗り越え、
ものすごく盛り上がりました。
それもそのはず。
「代役」として来日したのが、豪華メンバー。
マニュエル・ルグリ、マチアス・エイマン、アレクサンドル・リアプコだったのですから。
私が見たかったノイマイヤーの「椿姫」は、
エレオノラ・アバニャートが最高にドラマチックに演じてくれて、
自然に涙が出てきてしまいました。
相手役のバンジャマン・ペッシュもよかったです。
逆にこれでもかっていうくらいアイスドールで素晴らしかったのが、
スヴェトラーナ・ルンキナの「ジゼル」
特にアダージオは惚れ惚れするほど美しかった。
ほとんど人間の気配なし。精霊そのものでした。
足音しないし。重力ないようにふわりと持ち上がるし。跳び上がるし。
これぞ、バレリーナだな、と思いました。
最高に人間くさかったのはマリ=アニエス・ジロ。
つかつかとステージに出てきたその瞬間から、
「私がプリマよ~ん」のオーラをふりまく。
そんなジロ姐さんと若きマチュー・ガニオが世界初演で踊ったラコットの「メリー・ウィドウ」
ものすごく二人に合っていて楽しかった。
マチューもペッシュも、
タキシードや燕尾服っぽい服装で踊るのが板についている。
脚が細い。長い。そして、うまい!
長い手足をエレガント(この言葉、彼らのためにある!)にゆっくり動かし、
回転はキビキビと鋭く。
この緩急が息をのむほどカッコイイ!
もう一つの「世界初演」は、「思いがけない結末」
大きく背中のあいたイブニングドレスをまとうジロ姐さんと、
この演目を振付けたイリ・ブペニチェクが踊ります。
イリの作品は、Bプロの「カノン」(3人が踊る)がとてもよかったと評判です。
この作品も悪くはないけど、
いまひとつインパクトに欠けました。
モダンとかコンテンポラリーとしては、
やはりキリアンの「Bella Figura」が図抜けて素晴らしかった。
踊ったのはアレクサンドル・リアプコとシルヴィア・アッツォーニ。
コンテンポラリーの体の使い方って、こうよ!というお手本のような作品でした。
ペルゴレージ、ヴィヴァルディなど、複数の人の音楽を使っていますが、
そのつながりもまったく違和感なし。
コンテンポラリーは、その「音」についていけなくて困るものが多い中、
これは音楽とダンスが無理なく溶け合って、心地よかったです。
Aプロでは、ルグリは最後の「ダンス組曲」にしか出てません。
本当は、クラシックのルグリが見たかった。
(Bプロの「マノン」は見たかったなー)
バッハの生のチェロに合わせて、何曲かを踊るのですが、
二曲目はかなりハードな動きにもかかわらず、
音楽とリズムを自分のものにして見ごたえがありました。
これ、バリシニコフで見たことあったなー。
手をひろげて駆け回るところで、「あー、ミーシャは走ってるだけでミーシャだ」と思った記憶あり。
さてさて、
楽日ということで、最後の最後に素敵なプレゼントがありました。
フィナーレにダンサーたちが観客席まで降りてきて、
観客とステージに誘ったんです!
そして、舞踏会!
ルグリやマチューやルンキナと踊るなんて、考えられませんよね。
ラストに天井から色とりどりの紙テープが一斉に降りてきて、
とても華やかでした。
私は三階でしたが、それでもこの洒落たフィナーレを存分に楽しめました!
世界バレエフェスティバルの最後みたいな感じ?
今回のガラは、リピーター続出だったようで、
楽日はほぼ満席。
オーチャードの上の上まで席を埋めさせるって、すごいです。
今年は英国ロイヤルバレエを見て、
オペラ座公演は行かなかったけどこのエトワール・ガラを見て、
マラーホフの贈り物を見て、
12月にはボリショイを見ます。
1年の間に、世界のいろいろなバレエを見られるって、すごく幸せ。
どのバレエ団、どの国のバレエにもそれぞれいいところがあって、
そういうのを改めて実感しています。

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