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「六月大歌舞伎」@新橋演舞場(3)「ヤマトタケル」

いつもエラそうなこと書いてますが、
恥ずかしながら「スーパー歌舞伎」は初めてナマで観ました。
何がすごいって、美術・舞台装置がすごい。
背景の絵がすごい。
最初、宇宙とアンモナイトですからぁ。
これで「神話の世界」を1分で表してますからぁ。
海の表現がすごい。
歌舞伎で海を布で表すのは、これ、よくあるんだけど、
ひとひねりしてあって、ものすごくリアル。私、船酔いした。マジで。
殺陣がすごい。
京劇も参考にしているというだけあって、スピーディーかつ曲芸の域!
その真ん中で、ヤマトタケルに扮する猿之助、
何でもないような顔して、美しく舞う、舞う、舞う!
その上、小碓=ヲウス(ヤマトタケル)と大碓(オオウス)と二役で、
早変わりも見事。
でもやっぱり、クマソタケルを討つために女装したときが、一番美しかった!
女方では倭姫を演じた笑三郎の品のある美しさが抜群。
春猿のオトタチバナ姫もよかった。
タケヒコの右近は言うにおよばず、竹三郎や弥十郎など脇もしっかり固め、
安定感のある舞台でした。
オッコトヌシのような白い大イノシシも、花道を疾走!
私は花道のすぐ横だったので、「風」を感じた。
一番の話題の「宙乗り」も、
狐忠信の宙乗りより、ヤマトタケルが白鳥になって飛んでいく、という
この宙乗りのほうがずっと必然性があったし、
そしてとても優雅で見ごたえ十分。
私は古事記を読んでいて、
ヤマトタケルは白鳥になって大和に帰っていく、ととらえていましたが、
このスーパー歌舞伎のエンディングは、
ヤマトタケルの魂が、鳳凰の形をした精霊となって昇天していく、
そういう感じ。
ヤマトタケルの物語は決してハッピーエンドではありませんが、
最後、よかった、と思わせるいい「宙乗り」なのだと思いました。
歌舞伎の様式美あり、
「下谷万年町物語」をほうふつとさせる唐ワールド的シーンあり、
京劇アクションあり、宙乗りあり、
シンプルななかに強烈な色使いの舞台装置あり、
写実的な背景画あり、
笑いあり、涙あり、風刺あり、男と女の話あり、親子愛あり社会批判あり、
お芝居のすべてを詰め込んで、エンターテインメントに仕上げた、
そこが「スーパー」たるゆえんかな、と思いました。
古事記の「ヤマトタケル」についての記述については、
こちらをご覧下さい。
3日かけてわかりやすく書いてあります。ご参考まで。

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