映画・演劇・本・テレビ、なんでも感動、なんでもレビュー!

  1. 舞台
  2. 38 view

6月・カンゲキのまとめ

今月は歌舞伎3、文楽2、演劇1、バレエ・ダンス3で舞台が9、映画が2でした。
平成中村座は、ずっとチケットがとれず、最後に夜だけおさえることができました。
「仇ゆめ」よかったです。
【歌舞伎】
名古屋平成中村座(夜の部)「義経千本桜(川連法眼館)/弁天娘女男白浪/仇ゆめ」@名古屋平成中村座
六月大歌舞伎「名月八幡祭/浮世風呂/弁慶上使」(昼の部)@歌舞伎座
六月大歌舞伎「鎌倉三代記/御所五郎蔵/一本刀土俵入」(夜の部)@歌舞伎座
【文楽】
6月文楽鑑賞教室「二人禿/解説 文楽へようこそ/仮名手本忠臣蔵(三段/四段)」(午前の部)
6月文楽鑑賞教室「二人禿/解説 文楽へようこそ/仮名手本忠臣蔵(三段/四段)」(午後の部)
【演劇】
六月花形新派公演「黒蜥蜴」@三越劇場
【バレエ・ダンス】
Noism1「Lievestod―愛の死」@彩の国さいたま芸術劇場大ホール
横浜バレエフェスティバル2017@神奈川県民ホール
Kバレエ「ジゼル」(荒井/山本/堀内)@東京文化会館
【映画】
「海辺のリア」@スバル座
「20センチュリーウーマン」@丸の内ピカデリー
最優秀作品賞
再演ですが、Kバレエの「ジゼル」にあげたいと思います。
なんといっても荒井祐子のジゼルが素晴らしく、
これが一夜限りというのがなんとも惜しい気がしました。
出てきたその瞬間から、
ジゼルはもう命が燃え尽きそうな運命を背負っている。
楽しそうに笑うその微笑みの中に、悲劇が見える。
なんてすごいんだ、この人! と思ったわけです。
山本雅也のアルブレヒトも
王子としての気品と傲慢がきちんと表現されていて、うっとり。
熊川/ヴィヴィアナのコンビのときは、
ジゼルが死んだ後、家臣を振り切って戻ってくるのですが、
山本アルブレヒトはうろたえて、気持ちはありながらもそのまま去る。
彼にとって、それが自然です。
Kバレエの、そうした柔軟性というか、心理描写の機微が光りました。
ラスト、朝日の中で消えて行くジゼルで初めて泣いた。
アルブレヒトの腕をぐっと握って離さず、この世に気持ちをおいて昇天するジゼルに、
前の晩逝ってしまった真央さん(海老蔵丈の奥様)の「愛してる」が重なって、
泣けて泣けて。
最優秀主演女優賞
そんな荒井祐子をさいおいて、私は中村雀右衛門にあげたい!
(女優じゃなくて女方だけど)
弁慶上使のおわさ、御所の五郎蔵の皐月、鎌倉三代記の時姫、と大車輪だった歌舞伎座、
本当に充実で、
弁慶上使や鎌倉三代記はわかりにくい演目の最右翼だけど、
彼女の仕草や科白がちゃんと浄瑠璃に乗っていたので、物語がそこから紡がれていった。
今回「なるほど」と心情が納得できた部分がたくさんありました。
とくに弁慶上使は、おわさがよかったからこそ吉右衛門の弁慶が引き立ったし、
物語の奥行きがきちんと伝わって素晴らしかったです。
最優秀主演男優賞
新派「黒蜥蜴」の喜多村緑郎に。
私の中ではまだ段治郎さんですが。
声の良さはいうまでもありませんが、
明治の錦絵から浮かび上がったようなお顔!
そして、宝塚の男役か?っていう背広の着こなし。
一枚の絵の中に、憂いをとどめられる役者であることを証明していました。
新派でのますますの活躍を期待します。
敢闘賞
文楽「仮名手本忠臣蔵」の「城明け渡しの段」で
無言でほとんどまわるこの段の雰囲気を壊さず、
最後の一言「はったと睨んで」をしっかり語った
豊竹咲寿大夫に。

舞台の最近記事

  1. 内博貴主演「シェイクスピア物語」

  2. 演劇界休刊の衝撃

  3. 動画配信を始めました。

  4. 「桜姫〜燃焦旋律隊殺於焼跡」@吉祥寺シアター

  5. 8月・カンゲキのまとめ

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。


Warning: Undefined variable $user_ID in /home/nakanomari/gamzatti.com/public_html/wp-content/themes/zero_tcd055/comments.php on line 145

PAGE TOP