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「気ままにシネマナビ」で書いた「光州5・18」

私は現在『Wife』という隔月発行の投稿誌で
「気ままにシネマナビ」というページを持たせてもらっていて、
1ページに、封切映画を1本と、それに関連したDVDのレビューを書いています。
これまでのカップリングとしては
「マーダーボール」「AIKI」・・・・・・・・・(車椅子つながり)
「幸福な食卓」「うちへ帰ろう」・・・・・・・・・(家庭の問題つながり)
「鉄人28号 白昼の残月」「機動戦士ガンダム」・・(ロボットアニメつながり)
「魔笛」「アマデウス」・・・・・・・・・・・・・(モーツアルトつながり)
「毛皮のエロス」「カミーユ・クローデル」・・・・(女性の愛と職業の問題つながり)
「潜水服は蝶の夢を見る」「レナードの朝」・・・・(意思がないと思われがちな疾患つながり)
などです。
そして、4月に出たもので紹介したのが、「光州5・18」
チベット問題が起こったときに、一度ご紹介したあの映画です。
今日は、誌面では私がどんなふうに映画を紹介しているか、
ちょっと見せちゃおうかな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
軍が市民に銃を向けた時
映画:「光州5・18」
監督: キム・ジフン
配給: 角川映画、CJエンターテインメント
ストーリー●
韓国南部・光州市。
タクシーの運転手ミヌ(キム・サンギョン)は高校生の弟ジヌの親代わりだ。
1980年5月、彼らの平穏な生活に、突然緊張が走る。
民主化を求めデモを止めない大学生たちを制圧すべく、大量の軍隊が乗り込んできたのだ。
武器を持たぬ市民を無差別に打ちのめす兵士。
級友を殺されたジヌは、デモの先頭に立つ。
「政治がどう変わっても、絶対に生きぬくんだ」と諌めるミヌも、やがて軍を相手に戦うことになる。
(5月10日から新宿ガーデンシネマほか全国ロードショー)
市井の人々が「理由なく」「無差別に」家族を隣人を殺された時、人々はどう行動したか。
この映画は否応なく政治の渦にのみこまれ、誇りと絶望のうちに戦い死んだ人々の心もようを、
丁寧に描いている。
若者らしく一途な正義感に燃える高校生ミヌをイ・ジュンギが好演。
市民軍を指揮する冷静な元大佐フンスにアン・ソンギ。
敬虔なキリスト教徒で看護婦のシネ(イ・ヨウォン)が、人を殺してしまい震える場面は圧巻。
殺人という非日常が日常になる恐ろしさを描いて余りある。
初めジヌを諭していた担任教師が、彼らをデモに送り出す場面は心が痛い。
毎日大勢の人が死んでいるのに、報道は「市民の犠牲者ゼロ」の矛盾。
自分たちが「暴徒」と呼ばれる悔しさ。体制に蹂躙される苦しみがほとばしる。
たった28年前の史実である。
隣国の深い痛手を思い、自分の生き方を考えさせられる映画。必見。
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「光州5・18」は、現在も東京他で上映中。これから上映する地域もあります。
ぜひぜひお運びください。
*なお、この時併記したDVDの映画は「大統領の理髪師」でした。
 こちらも素晴らしい映画なので、ぜひどうぞ。
**『Wife』次号(332号)の発行は6月上旬。
  今回は7月封切りの「クライマーズ・ハイ」(主演・堤真一)と、
  以前NHKでやったドラマの「クライマーズ・ハイ」(主演・佐藤浩市)を並べて書きました。

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