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Kバレエ「くるみ割り人形」と「放蕩息子」

クリスマスのバレエと言えば、「くるみ割り人形」。
あちこちのバレエ団が、競うように「くるみ」を上演します。
Kバレエも、初演した2005年以降、毎年やっています。
今年はバージョンを変えてやるということで、
どんなふうになるんでしょうか?
ACTシアターの舞台が小さめなので、ハコにあわせるということかな。
音楽テープを使用することもあり、10000円とKバレエのチケットとしては廉価です。
昨年に引き続き、熊川さんは出演しませんが、
Kバレエの「くるみ」は、作りが素晴らしく、
様々なダンサーによる見せ場も散りばめられていて、
熊川さん抜きでも十分楽しめる演目ですよ。
(詳しくは、以前のレビューをどうぞ)
その熊川さん、
来年の2月・3月の「ピーターラビットと仲間たち」&「放蕩息子」で
カムバックする予定のようです。
2005年に見た「放蕩息子」の初演、
中村祥子さんとの息もピッタリあって非常に素晴らしかったです。
1929年、バレエ・リュスでバランシンが
プロコフィエフの音楽にのせて作ったこのバレエは
非常に斬新。
バランシンというと、シンフォニック・バレエとか、
飛んで回ってダンスダンス、という心地よいバレエを思い出しますが、
これは聖書に題材を得た、哲学的で物語的要素の強いお話。
デフォルメされた振り付けで、
ルオーの舞台美術に負けない骨太のバレエに仕上げ、
「新しい文化」の担い手だったバレエ・リュスに集結した
キュービスムの芸術家たちの才能と意気込みが
キャンバスに色を塗りたくるような荒々しさとともに感じられます。
そこに立っているだけのダンサーが、
いかに全身に力をこめて体をコントロールしているか、
見ているこちらが手に汗握るような緊張感が。
コミカルだけど深い、そんなシーンの積み重ねの果てに、
「放蕩息子の帰還」というドラマチックなラストが用意されていて
感動せずにはいられない演目であります。
ただ・・・
こんな力技が連続する演目、
熊川さん病み上がりで大丈夫なんでしょうか?っていう心配が
やっぱりあるわけで・・・
(こういうの、病み上がりって言わないか。言うなら怪我からの回復直後?)
いずれにしろ、しっかり治してから取り組んでほしいですね。
ダブルキャストは橋本直樹さん。
去年ケガをしてしまった橋本さん、
今年の「海賊」から、徐々に出演を重ねていましたが、
今回の「くるみ」では、荒井さんと組んで王子役。
ようやく前面復帰というところでしょうか。
春には元気いっぱいに、
若さを前面に出した「放蕩息子」を演じてほしいな、と思います。
「ピーターラビット」のほうも、
ロイヤルでは着ぐるみでバレエって珍しくありませんが、
日本ではあまり見ないですよね。
楽しい舞台になるのではないでしょうか。
チケットの一般発売は11月22日です。
そうそう。
最近、Kバレエのブログがとても充実していますよ。
Kバレエ所属のダンサーたちの素顔がのぞけて、
とてもほんわかした気持ちになれます。
(橋本クンがピーターラビットに入っている写真もカワイイです)

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