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「セルゲイ・エイゼンシュテイン―人と作品―」


セルゲイ・エイゼンシュテイン 人と作品(DVD) ◆20%OFF!
エイゼンシュテインといえば、ポチョムキン、ポチョムキンといえばエイゼンシュテイン。
映画の始まりがリュミエール兄弟ならば、
映像芸術の始まりはエイゼンシュテイン?っていうくらい、
映画を語る上でセルゲイ・エイゼンシュテインははずせない。
今じゃ高校生の作った映画だって無意識のうちに使ってるモンタージュという手法を確立した。
・・・などとエラそうに言っている私だが、実は
ロシア人だ、「戦艦ポチョムキン」と「イワン雷帝」を作った、くらいしか知らなかった。
「セルゲイ・エイゼンシュテイン―人と作品―」は、1958年の作品。
エイゼンシュテインは48年に没しているので、十年後にできている。
英語のナレーションだがソ連の作品。
ソ連の社会主義を積極的に宣伝する愛国的な映像作家として、
エイゼンシュテインの生涯と作品を讃えつつ紹介している。
彼が映像技術についてここまで世界で「師匠」とされる一因は、
彼が本当に大学の教授として教鞭をとっていたこともある。
彼の講義録が、たくさん残っているから、死後も彼の講義内容を学ぶことができるのだ。
一番びっくりしたのは、彼の絵コンテ。
日本では、黒澤明の絵コンテの素晴らしさには定評があるところだが、
彼の絵コンテに通じるものがある。
絵心がある人はうらやましい。
映画をやる前に演劇にも携わっていたこともあり、
舞台や衣装のデザインも手がけていた。
彼のスケッチをもとに、映画のイメージは撮影前からガッチリ決まっているのだ。
生きている間に撮りきれなかった絵コンテもたくさん残っている。惜しい!
この作品を見たいと思った最大の理由は、
「イワン雷帝」が遺作だと知ったから。
それも、第二部制作途中でスターリンから批判され、
三部構成で始めたものを大幅に修正して第二部で終わっている。
さっきも言ったように、完全なる絵コンテはあったのだが、
第三部にとりかかる前に亡くなったのだ。
ちょっとアヤシイ。
この作品は、さっきも言ったとおり、1958年の作品。
スターリンに批判され、エイゼンシュテインが亡くなった後、
今度はスターリンも没し、その後スターリン崇拝の時代は終わった。
ようやくエイゼンシュテインが再評価されたときに作られたから、
ことさら「愛国者エイゼンシュテイン」を連呼している作品になっている。
死因は・・・病気だそうだけど・・・ちょっとアヤシイ。
エイゼンシュテンの作品は、けっこうDVDが出ています。
私のイチオシは「イワン雷帝」ですが、
この「人と作品」ともう1本の2本組のDVDが出ているので、
気になる方はこちらをどうぞ。
「アレクサンドル・ネフスキー」/「セルゲイ・エイゼンシュテイン 人と作品」(期間【IVCF-243…
十月+セルゲイ・エイゼンシュテイン-人と
イワン雷帝+セルゲイ・エイゼンシュテイン
ストライキ+セルゲイ・エイゼンシュテイン
全線+セルゲイ・エイゼンシュテイン-人と
こちらは単品ですが、ご紹介。
戦艦ポチョムキン 復元(2005年ベルリン国際映画祭上映)・マイゼル版 クリティカル・エディシ…
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