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「誰も知らない基地のこと」@シネマナビ355

アメリカが基地をつくる本当の理由
監督:エンリコ・バレンティ/トーマス・ファッツィ
配給:アンプラグド
ストーリー●2009年、アメリカでは民主党のオバマ氏が大統領に就任し、
イラクやアフガンからの撤退を宣言した。
しかし翌年の軍事予算は、ブッシュ政権当時より300億ドルも多い
6千800億ドル。
これらの予算の多くは、世界中の米軍基地の維持に使われるという。
不思議なことに、アメリカは戦争を「した」後の国に基地を作り続けている。
その数は現在、世界の約40カ国700カ所以上を数え、
駐留する25万人の兵士の生活の場でもある。
つまり基地はアメリカにとって産業と雇用を創出する場であり、
ローマ帝国の植民市さながらの役割を負っているのだ。

日本では戦後60年以上、沖縄に米軍が駐留し続け、常に問題となってきた。
なぜ沖縄に38もの基地が必要なのか、なぜ沖縄でなくてはいけないのか。
それは安全保障の理由によるものだ、とずっと説明されてきた。
しかし、沖縄も、イタリアも、コソボも、すでに「平時」になった国の米軍基地は、
実はアメリカの経済のために「維持」されている側面が強い。
「基地とは戦利品であり、略奪品であり、決して返還されないもの」
という言葉には、現実に照らして説得力がある。
作品のなかでは、土地を奪われ、騒音で日常をかき消され、
事件が起きても治外法権で裁けない沖縄で、
地道な返還運動をしている人々にも焦点を当てている。
「自分の土地を戦争で人を殺すために使われたくない」という言葉には、
ハッとさせられる。

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