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「うちくる?」柳原可奈子の回

フジテレビ系列の「うちくる?」は、
なんだかんだいって、よく見ている番組です。
それめがけてテレビをつけるわけではないけれど、
昨日もつけたらやっていた。女性お笑い芸人の柳原可奈子の回。
109などのショップの店員のマネなどで、現在ブレイク中。
カメラのさくらやのCMも、
「なに?あのしゃべり方?」で大注目。
太メの体格もナンのそのの高ビーな態度なのに、憎めない。
そんな彼女の明るいキャラからは、とても想像できなかった
高校時代の話にも泣けたんだけど、
私は同じ太田プロの先輩芸人である
片岡鶴太郎と山田邦子の話のガンチクの深さに、
うなってしまいました。
片岡鶴太郎が27年前「おれたちひょうきん族」でマッチのものマネをしていた頃を、
私はよく「ひょうきん族」を見ていた一人です。
ネコ舌の鶴ちゃんが、アツアツおでんを食べさせられたり、
高波の中、簡易いかだに乗ってマッチの歌を歌いながら、溺れそうになったり、
そんなモンを毎週テレビで見ては笑いころげていた非情なオンナだったわけですが、
「あの頃はなんでもありだった」
「さんまさんもたけしさんも紳助さんも、枠におさまりきらないキャラだった」
「現場に行ったら、言われたとおりにやるだけ。理由は聞かない」
鶴ちゃんと司会のヒデちゃん(中山秀征)の話に思わずうなずく。
毎回ハチャメチャパワーに圧倒され、笑いの上から笑いがのしかかるようなコントの連続だった
そんなあの頃を思い出しました。
ピン芸人でがんばる可奈子ちゃんに、
「今はこのままいけるところまで行け!」とアドバイスする鶴太郎。
その後は、役者にだってなれるだろう、と何でもできる可能性と才能を
彼は可奈子ちゃんに見出していました。
同じ女ピン芸人として道なき道を切り拓いてきた山田邦子の話は、
これまた心にしみいるものでした。
「女芸人としてのポリシーとは?」という青木さやか(彼女もゲスト)に
「『品』かな?」
女はどうしたって男芸人とはちがう。
パンツ脱いだりできないでしょ、と。
「自分にも親や親戚がいるって心のどこかにおいておこう」という言葉には、
へー、と思ってしまいました。
「ここは死守」というギリギリの線を自分で持ちながら、その一方で
「仕事は選ぶなよー!」とアドバイスする山田邦子の今までって、
なんか、ものすごく尊敬しちゃいます。
「自分を引き上げてくれる先輩に、とことんついていきなさい」とか、
「その見分け方? カン・・・かな?」とか、
「長く続けるためには、ずっとネタを作り続けられるかだ」とか、
「先輩のところでも後輩のところでも関係なく、ライブは機会があればどんどん出なさい」とか
「自分のネタをやらせてくれるところ、カットしないで流してくれる番組なんかは、
 ギャラが少なくても出たほうがいい」とか、
ものすごーく簡潔に、だけど重要なことを、
ポンポン言ってくれる邦子さん。
私も、一社会人として、とっても参考になりました。
ありがとうございます!
幼いころから「私は女芸人になる!」と言っていた可奈子ちゃん。
初めてのギャラは、番組リハーサルで三船美佳の代わりに座っている、という仕事で、
1260円だったそうです。
「帰りの電車で泣いた」というから、少なくて泣いたのかと思ったら
「うれしくて泣いた」んだって!
芸人って、ほんとにすごいよねー。
そのバイタリティ。
その「お笑い」に賭ける情熱。
本当にいろいろタメになった番組でした。
それにしても…。
髪の毛シャンプーの泡で真っ白にして「つきあいたい」タレントの家の前まで行き、
「あとは流すだけだから、入れてくれる?」って迫るって、
邦子さん、それ、「枠」からはみ出まくりですから~!
拒否されてシャンプー頭のまますごすご帰る邦ちゃんの姿が、目に浮かびました。
人より秀でるって、こういうことなんだなーって
つくづく自分の凡庸さを思い知るのでありました。

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