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海老蔵事件に思う

事件が起こって2週間。
巷のワイドショーではいまだに多くの時間を割いて
市川海老蔵の事件を取り沙汰している。
よくも悪くも、それだけスター性のある人なんだな、と思う。
この騒動が勃発してから
ファン心理をとてもよく表しているな、と思った発言が二つ。
一つは
「世の中の誰が非難しようと、
 私はあなたの才能と心の奥底の純な性質を信じています」
という瀬戸内寂聴さんの言葉。
何をかくそう私も「熊川哲也」ファンとして、
彼が舞台で踊る姿に拍手しながら
「今世界が終わるとしても、このままずっと踊り続けていてほしい。
 私は食べるものもなく泥水のなかでのたうちまわっていても、
 彼は王宮の独裁者の前ででもいいから踊っていてほしい!」と願ったものだ。
その話を友人にしたときは、さんざん笑われてしまった。
(かなりインパクトがあったらしく、彼女と会うとまずこの話をむしかえされる)
その上私は
「彼が大泥棒でも、人殺しでも、かまわない!」と思ってしまったことさえあった。
本当にそうなったときに、果たして自分がどう感じるかはまた別の問題だが、
ファンというものは、
その人がいかに正しい人か、ではなく
その人が舞台で見せる輝きと
才能を発揮する分野への取り組みように惚れるのである。
だから瀬戸内さんの
「誰が非難をしようとも」のくだりにはものすごくシンパシーを感じた。
(彼女は応援メッセージだけでなく、苦言も呈していましたね)
もう一つ、
これから紹介するのは「海老蔵」ファンではなく「歌舞伎」ファンのひと言。
「あと30年も40年もしたときに、『今の團十郎は若いときにヤンチャでね、
 海老蔵時代には酒がたたってぶん殴られて、顔のホネ折って、
 舞台にアナあけたこともあるんだよ』って孫かなんかにとくとくと語るのが
 歌舞伎ファンとしては一つの楽しみなんだよね」
今度の報道のなかで、
まるで海老蔵がいなければ歌舞伎は真っ暗闇だ、みたいな扱いは、
歌舞伎ファンにはちょっと「?」ではある。
彼は本当に華があるし才能もあるし体格にも美貌にも恵まれてはいるけれど、
「まだまだ」であるのは周知の事実。
持てるものを活かしきれていない。
なぜなら、基礎的な稽古が足りていないから。
若手でもそのへんがきっちりできている役者との差は
共演すればすぐにわかってしまうものなのである。
稽古不足は、今までの取り組み方の甘さにある。
一朝一夕にいかないのが基礎。
最近「やる気」になってきた海老蔵が
その「やる気」でこの先稽古を積み続け、10年たったとき、
彼はどんなにいい役者になるだろう。
歌舞伎ファンはその日を楽しみにしていた。
そんなときに持ち上がった出来事なのである。
それでも歌舞伎ファンは「裏切られた」とか「失格」とは思わない。
拾った命をこれから大切にしてくれればいい。
とにかく
命を絶たれてしまったり、役者として致命的な傷を負わなかったのは
本当によかった。
市川宗家を継ぐという使命をもって生まれてきたその重みを
ようやく受け入れ、歌舞伎に邁進し始めたのだから
なおさらである。
本気で精進してくれればいいのだ。
君は今までもヤンチャだったのだから、驚きもしないさ。
海老蔵にとって、歌舞伎が大切なものなのだという自覚が
いよいよ増してくれればいい。
謹慎中に、基礎を積んでくれればいい。
今度舞台の上に上がったとき、
「さすが海老蔵」と思わせてくれさえすれればいいのである。
舞台という「縛り」のないなかで自分を律するということは、
非常に難しいことだと思う。
それをやり遂げて復帰してくれることを心から願う。
折りしも今週末はフィギュアスケートのグランプリファイナルが行われる。
織田選手は飲酒運転で1シーズンを棒に振ったが
オリンピックにも出場したし、今度のグランプリファイナルにも出場する。
改めて織田選手のがんばりに拍手したいし、
海老蔵にもがんばってもらいたい。
私も人に向かって偉そうなことばかりいっておらずに
もっと自分に厳しく、生活を律していかなくちゃ、と思う。
いい習慣を身につけるには3週間が必要だというから、
2010年の残りの20日をしっかり生きて
来年につなげていきたいと思う。

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