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dance on screen 2012@さいたま芸術劇場映像ホール

2012年11月2日
第1日に行ってきました。
「ヌレエフ・イン・スポレート」「神秘のダンサー ジャン・バビレ」。
ヌレエフのほうは、1964年のドキュメンタリーで、
26歳のヌレエフがスポレート芸術祭で、
「ライモンダ」をロイヤルのメンバーに振付け、
マーゴ・フォンテーンと踊るまで。
とはいっても、マーゴは家族の怪我により急遽イタリアを離れ、
代役の新人に1日で振りを覚えさせるという難役も務めた、
そのバックステージもの。
だから本番にはいなかったマーゴとの
リハーサルだけ踊った貴重な愛のパ・ド・ドゥなどもあり、
垂涎ものでした。
彼の身体のしなやかさ、優雅さには驚かされます。
ヌレエフとマーゴとの踊りは、
まさに才能と才能が打ち消しあわなず一つの高みに昇っていく芸術品。
素晴らしかった!
でも、でも、でも!
ジャン・バビレのダンスを観たら、ヌレエフだって吹っ飛んじゃう!
それくらい、神だった。
「若者と死」初演。すごすぎる。
数々の映画。圧倒的な緩急。人間技じゃない。
「バランス」「ライフ」重力あるのに、宇宙遊泳?
50歳になってから、また踊る。
ストップモーションがこれほど美しい人はいない!
コクトー、コレット、ピカソと語り、
プチにもベジャールにも愛され、
バリシニコフがひざまづき、
名だたる同時代のダンサーたちが戦意喪失し、
「エアリアル」な高い飛翔かつ「バターのごとき柔らかい」着地ができ
身体のすみずみまで感覚と意識がいきとどき、
すべてをコントロールして「詩」を具現する!
知性と情熱、優しさと激しさ。静と動、硬と軟、哲学者と少年。
原因と結果を両方持ち合わせているのは神だけだという。
神、なのかもしれない、と思った。
「バレエには優美さと詩とスタイルが必要」
そう。そうなんだ。
彼を見ていたら、なぜ人はダンスを見て感動するのか、わかった気がした。
第2日はマーサ・グレアム、カニングハム、ドゥエンデ、ピナ、キリアンなど。
第3日はマギー・マラン、ドゥフクレ、ヌレエフ、ピナなど。
フランスの「ラ・シネマテク・ドゥ・ラ・ダンス」が1000本のダンス映像の中から、
日本ではあまり見ることのできないものを20本選んで届けてくれている。
ダンスの好きな人、絶対見るべし!
時空を超えて、
「あの人」の絶頂を体感し、「この人」のアタマの中を見せてくれる。
さいたま芸術劇場に、どうぞ。

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