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「デブラ・ウィンガーを探して」


デブラ・ウィンガーを探して
「デブラ・ウィンガー」と聞いて、誰だかわかる人、日本人でどれくらいいるんだろう。
往年の映画女優で、
「愛と青春の旅立ち」がもっとも有名かな?
映画のクレジットを観ていれば、「あ、この映画にも出てるんだー」と、
あちこちで気づくはず。
でも、一時期まったく第一線から離れていたので、
その時期から映画を見始めた人には、けっこう知らない人が多いと思う。
問題は、そのブランク。
なぜ、デブラは突然いなくなったのか?
その疑問を、今活躍している女優たちへのインタビューという形で映画にしたのが、
このドキュメンタリーなのだ。
メグ・ライアン、シャロン・ストーン、ウーピー・ゴールドバーグ、
ダイアン・レイン、ジェーン・フォンダ、グイネス・パルトロウなどなど、
総勢34人もの女優たちが、
「女優」の置かれている立場を歯に衣(きぬ)きせずに喋りまくる。
結婚した後、どうなるか。
子どもを産んだら、どうなるか。
子どもを育てながら女優をすることが、どんなに大変か、そしてストレスか。
若くてきれいだから、女優なんじゃない、
演技ができるから、女優、のはずなんだけど・・・・・・。
誇りと現実の間で苦悩する彼女たちの本音が、ストレートに伝わってくる。
多くのセレブたちが、
まるで何の問題もないように自分のキャリアと結婚と子どものいる生活を手に入れ、
難なくこなしている、と私たちは思いがち。
「お金のある人はいいわよねー」
「才能のある人はいいわよねー」
そんなふうにうらやんだり、自分はあきらめたり。
でも、そうじゃなかった。
彼女たちにも壁はあり、苦労はあり、
そして今も闘いは続いている。
映画の最後の最後に、現在のデブラが出てくる。
きれいなご婦人といったその姿は、
それまでクレームというクレームを口にしてきた現役スターと比べると、
面食らうほど穏やか。
けれど、彼女は今、また映画に出始めている。
闘って勝ち取るもの、軽くいなして手に入れるもの、
人生、いろいろ。
女性にとって、キャリアとは、仕事とは、生きがいとは?
女性必見の映画。
見た後、心の底に深い感慨が残り、
人生に、ちょっと未来が開ける感じ。
ちなみに、
監督でありインタビュアーであるロザンナ・アークエットも
女優である。

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