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「英国王のスピーチ」@シネマナビ348


Bungee Price DVD英国王のスピーチ スタンダード・エディション 【DVD】
悩める吃音王子、まことの王となる
監督:トム・フーバー
配給:ギャガGAGA★
ストーリー●1936年、イギリスは揺れていた。
父王の死で即位直後のエドワードが、
離婚歴のあるアメリカ女性との結婚を認められず退位してしまったのである。
次の王となるのは弟のジョージ。
しかし彼は長年吃音症に悩み、人前でのスピーチが苦手だった。
すでに王室は象徴的存在。ラジオ普及もあり、
王の威厳を示すには「剣」より「スピーチ」が重要視されていた。
吃音矯正のための絶望的な「名医」巡りの果てに、
ジョージは「ことばの専門家」ライオネルと出会う。
平民でオーストラリア人の彼は、城でなく自分の診療所で訓練することと、
訓練中は常に二人が「対等」に呼び合うことを要求する。

この話が人の心を動かす理由は3つある。
一つは、コンプレックスから解放されようと努力するジョージと、
彼を支える妻やライオネルの愛。
二つ目は、任の重さに震えながらも王になろうとするジョージの覚悟。
三つ目は、特異な設定でありながら、
私たちが日常経験する感情が散りばめられていて、非常に共感できる点である。
さらに「人間の真の価値は何によって測るべきか」という問題提起も重い。
折りしもヒットラーの台頭期。
「スピーチ(演説)」の天才といわれ、
広報宣伝に力を入れたナチスに煽動された大衆への警鐘を忘れない。 
この映画が実話に基づいているという点も、驚きである。

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